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絶対嫌気性ビフィズス菌の二酸化炭素要求メカニズムの解明と効率的な細胞外多糖生産

研究課題

研究課題/領域番号 20656137
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 生物機能・バイオプロセス
研究機関崇城大学

研究代表者

塩谷 捨明  崇城大学, 生物生命学部, 教授 (50026259)

研究分担者 片倉 啓雄  大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50263207)
研究期間 (年度) 2008
研究課題ステータス 完了 (2008年度)
配分額 *注記
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2008年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
キーワードBifidobacterium longum / 二酸化炭素 / 代謝経路 / オキサロ酢酸 / 同位体標識 / 核酸生合成 / アスパラギン酸 / ビフィズス菌
研究概要

偏性嫌気性菌であるビフィズス菌の単離・培養における通気にはH_2, N_2, CO_2等の嫌気性ガスを用いるが、CO_2を用いる根拠は経験的で科学的な検証はほとんど行われていない。増殖および有用多糖の生産に20%以上のCO_2を要求する偏性嫌気性ビフィズス菌Bifidobacterium longum JBL05についてCO_2代謝メカニズムを解析した。
培養にはプロテアーゼ処理した脱脂乳に25 g/Lの乳糖を加えたミルク分解培地を用い、CO_2または^<13>CO_2を通気した。菌体を酸加水分解して生じたアミノ酸をGC-MSで解析して細胞内代謝産物中の同位体分布を調べたところ^<13>Cはアスパラギン酸に著量、トレオニン、リジン、アルギニンに少量取り込まれていた。しかし、アスパラギン酸、フマル酸、リンゴ酸を添加しても、CO_2 0%の嫌気条件下では増殖しなかった。オキサロ酢酸を添加した場合、増殖が回復したが、オキサロ酢酸は培地に添加した直後から急激に減少していたことから、オキサロ酢酸の分解によって生じたCO2を利用して生育したと考えられた。CO_2はプリン、ピリミジン何れの核酸の生合成にも必須であり、ピリミジン合成にはアスパラギン酸も必要である。ミルク分解培地に含まれる核酸は少ないと考えられるので、アデニン、グアニン、起算沈、シトシン、ウラシル各0.01 g/Lの混合液を添加したところ、本菌はCO_2 0%の嫌気条件下でもCO_2を通気した場合と同様に増殖した。
以上の結果から、本菌はCO_2をアスパラギン酸と核酸の生合成に利用しており、ミルク分解培地にけるCO_2要求性はこれによるものと考えられる。ミルク分解培地に核酸を補うことによってCO_2通気は不要となり、菌体や多糖の生産コストの削減につながるだろう。

報告書

(1件)
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Effect of CO_2 concentration on the growth and exopolysaccharide production of Bifidobacterium longum cultivated under anaerobic conditions2009

    • 著者名/発表者名
      K. Ninomiya, K. Matsuda, T. Kawahata, T. Kanaya, M. Kohno, Y. Katakura, M. Asada, S. Shioya
    • 雑誌名

      Journal of Bioscience and Bioengineering 107

      ページ: 535-537

    • NAID

      110007225841

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] CO_2要求性ビフィズス菌における^<13>CO_2を用いた代謝解析2009

    • 著者名/発表者名
      片倉啓雄, 川畑隆司, 仁宮一章, 金谷忠, 河野麻美子, 浅田雅宣, 塩谷捨明
    • 学会等名
      化学工学会第73年会
    • 発表場所
      横浜国立大学
    • 年月日
      2009-03-18
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://www.bio.eng.osaka-u.ac.jp/ps/hp/indexj.html

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書

URL: 

公開日: 2008-04-01   更新日: 2016-04-21  

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