研究課題/領域番号 |
20658063
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用動物科学
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
宮本 明夫 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (10192767)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2009年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2008年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ウシ / 卵巣 / 磁気工学 / MDDS / 生体モデル |
研究概要 |
本研究では、既存の侵襲性局所投与に替わって、癌治療への応用などで発展途上の革新的技術である「磁気誘導型薬剤輸送システム(MDDS)を用い、供試動物の血流を介した目的物質の非侵襲的局所投与が可能な「MDDSを利用した新規卵巣機能解析生体モデル」の構築を目指す。 本技術を用いて卵巣・黄体に集積する目的候補物質として、黄体機能(プロジェステロン分泌)刺激効果が顕著であるヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)を設定した。まず研究協力者である大阪大学・西嶋らが、hCGに磁性粒子を付着させ、それを試験管内で磁気誘導することに成功した。実際にウシを用いて直腸検査を利用して組織に磁気粒子付hCGを集積させた場合、磁性粒子による細胞毒性および磁気粒子を付着させたことによるhCG効果の減少が問題点と考えられることから、黄体細胞培養モデルを用いて影響を検証した。結果、0.001wt%以下の磁性粒子濃度であれば黄体細胞への毒性はないこと、磁性粒子付着hCGは通常のhCGとプロジェステロン刺激効果は変わらないことを確認した。ウシ生体を用いて静脈内に磁性粒子付hCGを投与した場合、磁性粒子が外れる、肝臓などの体循環中でトラップされてしまい卵巣まで輸送されないなどが考えられる。最終実験として、様々な濃度の磁性粒子hCGを頚静脈から投与し、黄体から分泌されるプロジェステロンへの影響を検証した。一般に、hCGを筋肉内投与する場合は1500単位以上を使用するが、磁性粒子付hCGの頚静脈投与では、10単位という非常に低い濃度で磁性粒子付hCGが卵巣・黄体に到達し、プロジェステロン分泌を刺激されたことから、本技術の実用性が高いことが示された。
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