研究課題/領域番号 |
20658071
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
堀本 泰介 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (00222282)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2010年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2009年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | ウイルス / ベクター / 感染症 / 獣医学 |
研究概要 |
最近の機能性RNA分子を用いた核酸医療技術の展開は、これまで不可能、不充分であった感染症の制御を可能にする新しい戦略として期待される。従前、アンチセンスRNA、RNAi、RNAアプタマーなどのRNA分子がウイルス増殖を効果的に抑制するという報告が、培養細胞、実験動物レベルで示されている。本研究では、インフルエンザウイルスのRNAゲノムが細胞核内で効率良く転写・複製される性質に着目し、その分子機構を機能性RNA分子の効果的な発現技術(つまり新しい発現デリバリーシステム)に応用したい。特に、インフルエンザをはじめとする人獣共通感染症の防御、治療法の開発を目差す。 これまでに、研究代表者らが確立したインフルエンザウイルスベクターにより、RNAランダム配列が発現できることを報告した。また、挿入した配列の発現効率を高めるため、プロモーターの改変を実施したが、期待した通りの成果は得られなかった。そこで、ウイルス遺伝子の非コード領域を組み換えるという方法を考え、9本鎖インフルエンザベクターの構築しその応用を試みたが、やはり発現量に問題がみられ、インフルエンザウイルスをベースとするRNAデリバリーシステムの達成にまでは至らなかった。今後、ベクター構築法についてさらなる検討が必要であると考えられる。特に、増殖型のウイルスを用いるデリバリーシステムの確立には、それ自体の細胞毒性が障害となるという欠点があるため、非増殖型のベクターをデルバリーシステムに応用する必要があると考えられた。
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