研究課題/領域番号 |
20658075
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境農学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
門脇 辰彦 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 准教授 (90313973)
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研究分担者 |
木村 澄 農業食品産業技術総合研究機構, 畜産草地研究所, 主任研究員 (30399422)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2009年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2008年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | ミツバチ / 蜂群崩壊症候群 / 蜂病 / CCD |
研究概要 |
平成20年冬から日本でも花粉交配用ミツバチの不足が問題となってきた。日本国内のミツバチ減少の要因として、農薬被害、疾病、蜜源不足、および管理の不備等が挙げられるが、これらがどのようにミツバチの健常性や消長に関与するかについての調査研究は不足している。したがって、これらの推定要因とミツバチ減少との関連性を明確にすることは極めて重要である。 そこで本研究では、日本全国の養蜂家を対象としてミツバチに感染して疾病を引き起こす様々な病原体について疫学調査を実施した。今回は見かけ上健常なミツバチについて調査を行った。ミツバチから抽出した全RNAを鋳型としたRT-PCR法により7種のウイルスを検出し、また全DNAを鋳型としたPCR法によりアメリカ腐蛆病菌、ヨーロッパ腐蛆病菌、ノゼマ微胞子虫、およびハチノスカビ(チョーク病の原因菌)を検出した。その結果、日本国内の蜂群に4種のウイルス、アメリカ腐蛆病菌、ヨーロッパ腐蛆病菌、ハチノスカビ、およびノゼマ微胞子虫等、様々な病原体が存在することが確認された。したがって、これら病原体による蜂病により国内のミツバチが減少する可能性が顕在化していることが明確となった。このような状況を鑑み、今後はミツバチの免疫能力を高めることにより、病原体が感染しても病気が発症しないミツバチを飼育する技術開発、および生息環境を整備して行く必要がある。
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