研究課題
挑戦的萌芽研究
【分子内BRETによる受容体構造変化の探索】受容体のC末端にRlucを融合し、第三細胞内ドメインに蛍光プローブとしてvenusを挿入したコンストラクトを作成し、HEK細胞に発現させ、Rluc->venus間のBRET計測を行うことで、受容体の構造変化を検出する実験系を構築した。誘導発現細胞を懸濁した状態での蛍光分光器での検討および、共焦点顕微鏡を用いた検討を行った。この手法により蛍光プローブ間のトポロジーの解析を行う事が可能になった。さらに、多数のプローブ挿入部位について、上記の計測結果を比較することで、受容体構造のシグナル伝達系への寄与を明らかにすることが出来た。【新規蛍光プローブの開発と、受容体リガンド相互作用の解析】これまでG蛋白質共役型受容体(GPCR)である脂肪酸受容体GPR40, GPR120は、受容体-リガンド相互作用を直接的に調べる手法が確立されていなかったため、薬理学的な解析が行われてこなかった。今回我々はFLAGタグを結合した脂肪酸受容体タンパク質をSf9細胞に発現させ、可溶化し、免疫磁気ビーズに結合固定し、蛍光プローブであるC1-BODIPY-C12で標識するという方法で、脂肪酸受容体とリガンドの相互作用を直接的に検出できるフローサイトメトリーに基づいた結合分析法を開発した。この手法は、他の分析法ではモニターが困難だったGPCRsにも適用可能で、リガンドの高処理不クリーニング系に対しても有効であると考えられる。
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