研究課題/領域番号 |
20659031
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
青戸 守 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (50372727)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2009年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 細胞死 / p38 MAPK / ホスホリパーゼA2 / 低酸素 / ホスホリパーゼ A2 / hypoxia |
研究概要 |
【背景】低酸素や虚血によって誘導される細胞死のメカニズムはいまだ十分に理解されていない。これまでに、低酸素/低グルコース刺激によって誘導される細胞死がアポトーシス実行因子であるCaspaseに依存しない非アポトーシス型細胞死であること、また.この細胞死がホスホリパーゼA2(PLA2)に依存することが報告されている。 【結果】低酸素/低グルース刺激による細胞死からの細胞保護因子の検索に関して、申請者はレトロウイルスマウス胚由来cDNA発現ライブラリーを用いた細胞保護因子のスクリーニングを行った。現在、得られた細胞保護因子の機能を解析している。 また、細胞保護因子の検索に付随して、この刺激による細胞死の分子メカニズムについて解析を行い、以下のことを見出した。 1) 様々なストレスによって活性化されることが知られているp38MAPKがこの刺激において活性化される。 2) p38 MAPK阻害剤やp38αのsiRNAによってこの細胞死が阻害される。 3) p38 MAPK阻害剤がこの刺激によるPLA2の活性化を阻害する。 以上より、この刺激による細胞死において、p38 MAPKがPLA2の上流で機能している可能性が示唆された。また、抗酸化剤N-acetyl-cysteineがこの刺激による細胞死やp38 MAPKの活性化を阻害したことから、活性酸素種(ROS)がp38 MAPKの上流で働いている可能性が示唆された。これらの結果からROS→p38 MAPK→PLA2というシグナルが低酸素/低グルコース刺激による非アポトーシス型細胞死において重要な働きをしていると考えられ、論文として発表した。現在、p38 MAPKがリン酸化によってPLA2を制御しているかどうかなど、PLA2の活性化機構についての解析を行っている。
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