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細胞内セラミド局在制御による心血管疾患の予防及び治療法の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 20659127
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 循環器内科学
研究機関熊本大学

研究代表者

尾池 雄一  熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 教授 (90312321)

研究期間 (年度) 2008 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2009年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2008年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワードメタボリックシンドローム / 肥満 / 糖尿病 / 動脈硬化 / 不整脈 / セラミド / スフィンゴミエリン / ノツクアウトマウス / ノックアウトマウス
研究概要

スフィンゴミエリン合成酵素1(SMS1)は、ゴルジ体において、セラミドからスフィンゴミエリンを合成する酵素であり、この酵素を欠損させたマウス(SMS1-KOマウス)では生体内における脂質代謝に異常が生じ、重篤な症状を発すると推定される。実際、昨年度までの解析により、SMS1-KOマウスの示す『痩せ』の表現型は、脂肪組織の機能異常に起因する可能性が示唆されていた。そこで、本年度の研究においてはSMS1-KOマウスの脂肪組織の機能に着目して解析を行った。まず、脂肪組織の切片を調べたところ、SMS1-KOマウスでは脂肪細胞が著しく萎縮していることが明らかになった。また、メタボローム解析により脂質組成分析を行ったところ、脂肪組織においてはスフィンゴミエリン量が減少し、セラミド量が増加していることがわかった。恐らくは、SMS1を欠損させたために、スフィンゴミエリンに変換されなくなったセラミドが細胞内に蓄積したためと考えられる。さらに、セラミドは細胞死を誘導することが知られていることから、SMS1-KOマウスの脂肪組織では恒常的に細胞死が起っている可能性が考えられたため、マクロファージの増加を調べたところ、SMS1-KOマウスの脂肪組織ではマクロファージの浸潤が有意に増加していた。このことから、SMS1-KOマウスの脂肪組織では恒常的に細胞死が起っていると推定された。また、セラミドを介した細胞死は酸化ストレスを伴うことが報告されていることから、SMS1-KOマウスの酸化ストレス状態を調べたところ、SMS1-KOマウスの尿中には酸化ストレスマーカーである8-OHdGが有意に多く検出された。以上の結果から、脂肪組織におけるセラミド量の増加に伴う酸化ストレスの亢進と細胞死がSMS1-KOマウスが示す『痩せ』の原因であると推定された。

報告書

(2件)
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Angiopoietin-like Protein 2 Promotes Chronic Adipose Tissue Inflammation and Obesity-Related Systemic Insulin Resistance2009

    • 著者名/発表者名
      M.Tabata, et al.
    • 雑誌名

      Cell Metabolizm 10

      ページ: 178-188

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Angiopoietin-Related Growth Factor Enhances Blood Flow Via Activation of the ERK1/2-eNOS-NO Pathway in a Mouse Hind-Limb Ischemia Model.2008

    • 著者名/発表者名
      T. Urano, et al.
    • 雑誌名

      Arterioscleros, Thrombosis, and Vascular Bology 28

      ページ: 827-834

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり

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公開日: 2008-04-01   更新日: 2016-04-21  

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