研究課題
挑戦的萌芽研究
遺伝子変異のスクリーニングとして、PCR-SSCP(single strand conformation polymorphism)法が用いられてきたが、煩雑なうえに、その検出率はおよそ70%程度であり、スクリーニング法としては一般化されていない。自己炎症疾患に限らず、ミスセンス突然変異は多くの疾患でみられる。ミスセンス突然変異は、ヘテロ接合である。本研究は、高性能となったリアルタイムPCRの融解曲線を利用して、正常人のホモ接合との差を検出し、遺伝子異常のスクリーニングに使用することを目指した。LightCycler 480(Roche社)は高性能であり、ジェノタイピングのハイスループット判定にも利用されていることから、ミスセンス突然変異の検出は可能と考え検討した。平成20年度からの2年間の研究で、LC Green色素の蛍光強度の融解曲線から突然変異の有無を検出することに成功した。TRAPS患者の遺伝子(T61I変異)を1例混ぜ、LC Green色素の蛍光強度の融解曲線を解析したところ、正常人95例と比較して突然変異の有無が曲線の変化で検出可能であった。この方法は簡便でスピーディー、しかも確実な検出法であった。今後、このシステムを使って、遺伝性の自己炎症疾患(Familial Mediterranean fever(家族性地中海熱;FMF)、TNF receptor-associated periodic syndrome(TRAPS))のスクリーニングが可能となることが示唆された。
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