研究課題/領域番号 |
20659207
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 筑波大学 (2009) 茨城大学 (2008) |
研究代表者 |
大河内 信弘 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (40213673)
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研究分担者 |
小田 竜也 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (20282353)
柳澤 和彦 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (90431692)
山本 雅由 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (50361340)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2009年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2008年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | アンチセンスRNA / 大腸癌 / in situ hybridization / マイクロアレイ / サイレンシング治療 |
研究概要 |
本研究の目的は、大腸癌のアンチセンスRNAの発現パターンを解析し大腸癌の層別化を行うことである。アンチセンスRNAが一部の癌抑制遺伝子をエピジェネティックに制御してタンパク質の発現を抑制することが報告された(Yu W et al, Nature 2008)。癌の研究においてもアンチセンスRNAがますます重要性を帯びてきたが、現在までのところ、ヒト癌に関してアンチセンスRNAの網羅的解析の報告は無い。そこで我々は、平成20年度にin situ hybridization(ISH)と共通のプローブ領域をもつセンス/アンチセンスRNAプローブを新たに設計し、そのプローブを搭載した44Kのカスタムマイクロアレイを作成した。センス/アンチセンスRNAの網羅的解析が可能なマイクロアレイは他に類を見ないものである。筑波大学病院で行われた大腸癌手術症例で得られた検体から癌部および非癌部組織を採取し、RNAを抽出、カスクムマイクロアレイを用いて、網羅的解析を行っている。これまでに約70症例の解析を行い、ヒト大腸癌組織と非癌部組織においてセンス/アンチセンスRNAが癌特異的に増加または減少していることを確認した。この結果はヒト癌のセンス/アンチセンスRNAを網羅的に解析した世界初の報告になる。このマイクロアレイの結果を、患者の臨床病期などを加味して多変量解析を行い新しい大腸癌診断法のバイオマーカーとなり得る候補遺伝子を抽出した。抽出した候補遺伝子に関してRT-PCRで発現量の裏付けを行った。これまでの結果から、アンチセンスRNAは大腸癌の新規バイオマーカーとして非常に有用となり得ると考えられた。
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