研究課題/領域番号 |
20659260
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
中西 真 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40217774)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2009年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2008年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 減数分裂 / 細胞周期 / 不妊 |
研究概要 |
卵母細胞の減数分裂異常は、不妊あるいは胎児の染色体異常等の原因となると考えられているが、その詳細な分子機構については全く分かっていない。本研究は、哺乳動物細胞における減数分裂機構の解明と、その不全による不妊等の病態解明を目指して、マウス卵母における減数分裂の進行を制御する新たな因子の同定と、その機能解析を目指して行われた。申請者らは、マウス細胞から世界に先駆けて卵母細胞特異的な細胞周期進行因子、Wee1Bを同定してその機能解析を行った。Wee1BはサイクリンB-Cdk1複合体のCdk1分子のチロシン15を特異的にリン酸化することが分かった。このマウスWee1B分子を分裂酵母Wee1変異株に導入してWee表現型の相補能について解析を行ったところ、分裂酵母Wee1の機能を完全に相補することが分かった。この結果は、Wee1BによるCdk1分子のチロシン15のリン酸化は減数分裂の進行を負に制御することを示している。さらに、マウス卵母細胞成熟時におけるWee1Bタンパク質の挙動を解析したところ、第一減数分裂複製期よりWee1Bタンパク質のリン酸化が認められ、第一減数分裂M期にかけてこのリン酸化が維持されることが分かった。これらの成果は哺乳動物細胞においてWee1Bタンパク質は減数分裂の進行に必須の役割を果たしていることを強く示唆していると考えられる。今後Wee1B遺伝子の変異について不妊患者さんのサンプルを用いて解析していく予定である。
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