研究課題/領域番号 |
20659268
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
大野 重昭 北海道大学, 大学院・医学研究科, 特任教授 (50002382)
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研究分担者 |
吉田 和彦 北海道大学, 大学病院, 講師 (90281807)
北市 伸義 北海道大学, 大学病院, 助教 (40431366)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2009年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2008年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 眼微生物学 / 感染症学 / アデノウイルス / HAdV53 / HAdV54 |
研究概要 |
我々は、東京医科歯科大学難治疾患研究所の萩原教授と抗ウイルス剤の共同開発研究を行い、萩原らが見出したリン酸化酵素阻害剤SRPIN340から合成展開したKPE-39が、流行性角結膜炎(EKC)の原因となるアデノウイルス8、19、37型に対してCidofovirの活性を凌駕する増殖抑制能を有することを見出した。 さらに、ヒトアデノウイルス(HAdV)のヘキソンおよびファイバー領域の塩基配列を解析し、我々は世界で初めての新型ヒトアデノウイルスを2種類発見した。それらは2009年の国際ウイルス学会アデノウイルスStudy Group(ハンガリー:ブダペスト)でそれぞれ53型、54型という名称が付けられた。現在、これら新型ウイルスの遺伝子解析結果を基盤とした新規治療薬の開発に取り組んでいる。 臨床症状の原因となるHAdV遺伝子はいまだ特定されていないが、ヘキソン領域のSequence解析によって中和のepitope領域はかなり絞られてきた。これにより今後治療薬やワクチンの開発に期待が寄せられる。 HAdVはその感染力の強さから国内のみならず世界へと拡がる。特に開発途上国ではHAdVに対する正しい知識と病因検索に対するシステムは確立されていない。今回の発見および今後期待されるワクチン開発は、日本のみならず世界のウイルス性結膜炎の予防医学、治療法の確立に大きな役割を担っている。
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