研究課題/領域番号 |
20659269
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
不二門 尚 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50243233)
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研究分担者 |
藤田 克昌 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (80362664)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2009年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2008年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ミュラー細胞 / 網膜色素上皮 / 電気刺激 / ラマン分光 / 網膜色素上皮細胞 / ラマン散乱 |
研究概要 |
本年度は実験計画の項目III、アフリカツメガエルの網膜をラマン散乱分光を用いて撮影し画像を解析する研究に着手した。しかしながら網膜組織は複雑なためその前段階として組織構造が網膜組織に比べて簡素な筋肉組織についてラマン散乱分光を用いて画像を測定し、解析を行い、ラマン散乱分光の測定条件および解析条件を検討した。筋肉組織は、外眼筋を用いた。外眼筋をラマン散乱分光を用いて測定し画像を得た。次にその画像を解析し、チトクロームC、脂質のピークの変化を解析した結果、筋肉細胞、赤血球、脂肪細胞を描出することができた。今回のようにラマン散乱分光を用いて筋肉組織を撮影した報告はなく、我々の成果が初めてである。また外眼筋組織を撮影し、組織内の細胞を描出することができたことで、今後さらに研究を発展させ筋肉組織内の各細胞をより詳細に描出することが可能になれば、慢性進行性外眼筋麻痺のような外眼筋の筋細胞のミトコンドリア機能の異常をきたす疾患に対してこれを用いて筋細胞を撮影し詳細な解析ができれば、この疾患の確定診断や病態解明につながる可能性につながり今回の成果の意義は大きい。また、今回の成果は、これまでラマン散乱分光を用いて培養細胞についてのみ解析していたのに対し、組織の中の細胞についても描出することが可能であることを示すもので今後、より複雑な組織である網膜組織の撮影を進めていく上で重要である。またチトクロームCを描出することができたのでチトクロームCの細胞内の動態変化を検討していけばチトクロームCを含有するミトコンドリアの動態変化を描出することにつながるため網膜組織内の各細胞のミトコンドリア動態を調べることが可能になり新たな発見につながっていくと考える。
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