研究課題/領域番号 |
20659306
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
歯科医用工学・再生歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
森田 育男 東京医科歯科大学, 医歯学総合研究科, 教授 (60100129)
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研究分担者 |
中浜 健一 東京医科歯科大学, 医歯学総合研究科, 准教授 (60281515)
小牧 基浩 東京医科歯科大学, 医歯学総合研究科, 寄附講座教員 (30401368)
高木 裕三 東京医科歯科大学, 医歯学総合研究科, 教授 (30124697)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2009年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2008年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 再生医療 / 血管再建 / 血管内皮細胞 / 骨再生 / 骨芽細胞 / ナノサイエンス / 周皮細胞 / 光リソグラフィー / 歯周組織再生 / セメント質 / 歯根膜細胞 |
研究概要 |
本研究ではすみやかな歯槽骨の再建を目指して、骨芽細胞上に血管を付着させ、歯槽骨欠損部に移植することを目的としている。そこで、本年度は、血管のパターニングと骨の転写に関し研究を行った。その結果、まず、ウシ血管内皮細胞を用いて開発した基板を用いてパターニングしたのち、羊膜への転写を行った。この転写中に細胞は血管様構造体になり、体内への移植が可能となった。そこで、マウスを用いた血流回復実験を行ったところ、対照群に比較し速やかな回復が認められた。次に、ヒト血管内皮細胞を体内からとる方法として、胃の脂肪組織である大網からとる方法を確立し、その細胞を用いて同様の移植実験を行った。マウスを用いた血流回復実験を行ったところ、羊膜単独群、細胞のみの移植群に比較し、細胞転写羊膜を移植した群では速やかな回復が認められた。そこで、さらに、その血管を強固にする目的で、周皮細胞を血管内皮細胞と一緒に転写したところ、周皮細胞で覆われた血管様構造物の作成に成功した。 一方、骨芽細胞に関しても、同様に転写技術を用いて基板から羊膜への転写を行ったところ、数時間ですべての細胞が転写され、この細胞付き羊膜を骨欠損モデル動物に移植したところ、速やかな骨再生が認められた。以上の結果は、同じ転写技術を用いることにより血管も骨芽細胞も同時に移植可能であることを意味している。そこで、最後に、骨芽細胞シートの上にパターニングした血管内皮細胞を転写したところ、骨芽細胞上に血管が転写、作成できた。 以上のように、本研究では新たな骨再生法が確立でき、今後、臨床応用に向けた実験を開始する。
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