研究課題/領域番号 |
20659333
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎看護学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
藤井 徹也 名古屋大学, 医学部, 准教授 (50275153)
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研究分担者 |
新實 夕香理 名古屋大学, 医学部, 助教 (20319156)
永谷 幸子 名古屋大学, 医学部, 助教 (90452200)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2009年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2008年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 静脈注射 / 静脈弁 / 看護技術 / 看護 / 皮静脈 / 与薬 / 注射 |
研究概要 |
平成21年度は、前年度に引き続き解剖体における上肢皮静脈の観察、臨床での静脈注射実施方法の把握と看護基礎教育課程における静脈注射に関する教育内容を把握するために質問紙調査を行った。 上肢皮静脈の観察では、皮静脈の分枝部周辺に静脈弁を観察した。数的には、従来の報告よりも少ない傾向であった。今回の観察により、分枝部への針の刺入は静脈弁への損傷の可能性が考えられる。 質問紙調査については、5県10病院に勤務し、静脈注射を実施している看護師910名を対象とし、回収率90.1%(820名)であった。この内「静脈注射実施経験年数」が無回答の14名を除き、806名について、各項目の記述統計と、「静脈注射実施経験年数」と各項目についてχ^2検定を行った(有意水準は0.05未満)。静脈注射実施経験年数は、3年以下191名(23.7%)、4~5年149名(18.5%)、6~10年197名(24.4%)、11年以上269名(33.4%)であった。実施経験年数と関連を認めた項目は、注射針の知識として「筋肉注射とは針の長さが異なる」353名(43.8%)、静脈注射実施時の工夫として「母指を中にして手を握ってもらう」711名(88.2%)、「対象に合わせ針を変える」492名(61.0%)「腕を降ろす」217名(26.9%)であった。このことから、経験年数を積むことで一定の工夫は可能になると考えられる。一方、教育機関については、全国の看護系大学・短大と看護専門学校(3年課程・4年統合課程)682校の看護技術担当教員を対象とし、回収率38.3%(261校)であった。皮静脈の伴走神経については84.3%、皮静脈の深部の神経・動脈については87.5%が教育していた。また、血管迷走反応については、38.8%が教育していた。このことから、静脈注射時の形態・機能学の知識を十分に教授する必要があると考えられる。
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