研究課題/領域番号 |
20659340
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎看護学
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研究機関 | 東海大学 (2009) 高崎健康福祉大学 (2008) |
研究代表者 |
大山 太 東海大学, 健康科学部, 講師 (30398531)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2009年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2008年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | Structural Collapse Disaster / Urban Search and Rescue / Confined Space Medicine / 救助 / 医療 / 災害 / USAR / CSM / 安心 |
研究概要 |
本研究では、Structural Collapse Disastersとよばれる構造物が倒壊し、「瓦礫」が生じるような災害において、その瓦礫の中に生じるわずかな空間(以降、瓦礫の下と表現する)に閉じ込められ、生存している要救助者に対して実施される救出活動の一連の過程において、要救助者の安全・安楽のためのケアをどのように提供すべきかを検討するための基礎研究として実施した。現在災害時の瓦礫の下の状況や、そこに捕捉される人間の生理・心理反応は明らかにされていない。そこで特に今回の研究では、Structural Collapse Disastersにおいて瓦礫の下に捕捉されるとう非常に特殊な状況下の人間の生理的・心理的反応を客観的に測定する方法開発を主眼に研究を進めた。実際の災害現場の救助場面において要救助者からこれらのデータを測定する事はほとんど不可能である。そのため本研究では、はじめにStructure Collapseで生じる瓦礫の下の空間を再現し実験を行うため、瓦礫の下の環境が人に影響を与える様々な因子を探した。またその影響の強さを、瓦礫の下の人の交感神経活動を指標にして測定することとした。その結果、瓦礫の下の環境が、特に人間の生理・心理状態に影響する要因は光、音、温度、空気、身体拘束、非日常的視覚情報、非日常的重力方向(視覚情報と重力方向の不一致)などがあることが分かった。今後、これらの因子をコントロールしながら研究を進めることで実際の要救助者に提供すべきケアのタイミングや必要とされている事が解明できる可能性があることが明らかになってきた。しかし、実験のための疑似空間は被験者の安全を十分保証されるものが要求された。そのため安全を保障した疑似瓦礫の下空間では、本物の瓦礫の下と違い生命の危機に関する重大なストレスが被験者より取り除かれる。そのためこれは本研究の限界として考慮すべき点であった。
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