研究課題/領域番号 |
20659346
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 兵庫医療大学 |
研究代表者 |
鈴木 久美 兵庫医療大学, 看護学部, 教授 (60226503)
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研究分担者 |
佐藤 禮子 兵庫医療大学, 看護学部, 教授 (90132240)
松本 麻里 兵庫医療大学, 看護学部, 講師 (30295109)
清水 玲子 兵庫医療大学, 看護学部, 准教授 (90406166)
佐藤 真由美 兵庫医療大学, 看護学部, 助教 (40375936)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2009年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | C型慢性肝炎 / セルフマネジメント / 心理教育的介入 / サポートグループ |
研究概要 |
【目的】ペグインターフェロン・リバビリン併用療法中のC型肝炎患者の心身の苦痛を軽減するために、患者のセルフマネジメントを促す心理教育的グループ介入プログラムを開発・実施し、その妥当性・有用性を明らかにした。【方法】プログラムは、国内外の文献調査と併用療法中の患者15人を対象としたヒアリング調査、慢性疾患のセルフマネジメントの概念を基盤として考案し、内容は1)C型肝炎や併用療法の特徴、2)副作用の症状マネジメント、3)ストレスマネジメント、4)医療者とのコミュニケーションやサポートの活用で構成した。実施方法は、知識を提供する講義形式と体験の分かち合いができるグループ介入を用いて、1回90分のセッションを4回とし、2週間に1回を2ヵ月間で看護師が介入した。対象は併用療法中のC型肝炎患者で研究の同意が得られた者であり、データ収集は参加者に各セッションにおける講義の難易度、体験の分かち合いの程度、満足度、プログラムの内容や回数・時間の適切性を含んだ質問紙に回答してもらった。【結果】対象は、年齢58歳~80歳で、男性4名、女性1名であった。各々のセッションにおいて「わかりやすく」「知りたい情報が得られ」「満足した」という回答が得られた。プログラムの構成内容や回数、時間、人数などは全員が適切と回答し、他の同病者のために本プログラムの継続を支持した。参加者は<病気や治療に伴った体験が納得できる><副作用に対処できる><気持を理解してもらえ、気が楽になる><前向きになれる>と変化しており、この変化は<情報が得られる><ストレスが解消できる><問題解決ができる>場から生じていた。この場の要素として、<少人数><気を遣わずに安心できる雰囲気><十分に話せる時間><積み重ねができる回数>があげられた。【考察】本プログラムに対して参加者が高い評価をし、肯定的に変化したことは、プログラムを病気や治療に関する情報提供のみならず、ストレスマネジメントやサポートの活用法も含めて心身両面から構成したこと、体験の分かち合いができるグループ介入を併用したことが、患者の不安や悩みを軽減して対処能力を高めることに役立ったからだと考えられた。以上のことから本プログラムの妥当性や有用性が確認された。
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