配分額 *注記 |
27,300千円 (直接経費: 21,000千円、間接経費: 6,300千円)
2011年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2010年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2009年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2008年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
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研究概要 |
本研究では,「モジュラー合成法」と名付けた独自の合成の方法論に立脚した新反応開発に基づき,有機エレクトロニクス素子の高効率化ならびに新原理の実証に資する様々な新物質を開発した。特に,これまで有機半導体材料として注目されていなかったフラン化合物が安定かつ優れた材料として機能することを見出した。すなわち,(1)有機発光ダイオード(OLED)の高効率化を実現,(2)フルカラー発光ホモ接合型OLEDを実現し,新しい原理の実証に寄与,(3)塗布プロセスにより作製した有機電界効果トランジスタ(OFET)で,非晶質シリコンを凌ぐ高い移動度を実現した。また,ベンゾホスホールやビスシンノリンなどを新たに合成し,高い安定性と電子移動度をもつn型有機半導体特性を見出した。これらの化合物は,有機薄膜太陽電池の高効率化に寄与することも見出した。さらに,高い発光収率と両極電荷輸送性を示す炭素架橋フェニレンビニレン化合物や近赤外吸収・発光を示すビラジカル性化合物など,複合機能材料の開発にも成功した。これらの成果は,構造と物性の関係についての基礎科学的知見を与えるものであると同時に,応用的にも意義深いものである。
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