研究概要 |
画像に含まれる物体のカテゴリを識別する一般物体認識の研究において,従来,一枚の画像に唯一のカテゴリの物体が存在することを陽にまたは陰に仮定することが多かった.本研究では,複数カテゴリの物体が一枚の画像に共存する様子を明示的に取り扱う枠組みを提案すると共に,カテゴリの共起しやすさというコンテキストを手掛かりとして,見えだけでは曖昧で識別の困難な物体をも識別することを目指す.具体的には,Bag of Featuresのパラダイムにおいて,局所特徴の相対度数分布の線形結合に基づく尤度とカテゴリの共起に基づく事前確率を組み合わせた事後確率を最大化することにより,回帰の枠組みで各カテゴリの存在比率を推定する.PASCALデータセットを用いた実験を行い,共起情報を組み込むことの有効性を支持する結果を得た.
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