研究課題/領域番号 |
20700282
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経科学一般
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
川内 大輔 千葉大, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10400996)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2009年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2008年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 遺伝子 / 神経科学 / 小脳 / 発現制御 / 脳・神経 / 発生・分化 / ホメオボックス / 顆粒細胞 |
研究概要 |
無脊椎動物から高等脊椎動物まで広く保存されているプロニューラル因子は神経分化開始のスイッチとして機能する。しかし、これら因子が制御する遺伝子に関する知見は未だ乏しい。本研究では、小脳興奮性ニューロンである小脳核ニューロンと小脳顆粒細胞が共通のプロニューラル因子Math1の下流で異なる個性をどのように獲得するか、その解明を目指す。今年度は、交付申請書の研究実施計画に沿って、小脳興奮性ニューロン群の解剖学的知見を得るとともに、プロニューラル因子Math1と小脳興奮性ニューロンに特異的に発現するホメオボックス遺伝子Mbh2の間の遺伝学的な関係を明らかにした。 1) 小脳興奮性ニューロンの標識と発達の解析 電気穿孔法を用いてレポーター遺伝子EYFPを小脳神経前駆細胞に導入して、小脳核ニューロンおよび小脳顆粒細胞を標識することにより、遺伝子導入時期に依存して標識ニューロンの種類や移動距離・経路が異なることがわかった。 2) Mbh2の発現制御機構の解析 Math1 siRNAs を生体内電気穿孔法で小脳興奮性ニューロンに導入した結果、Math1の発現低下に伴いMbh2の発現が消失した。逆にMath1の強制発現はMbh2の発現を誘導する。また免疫クロマチン沈降法を用いて、Math1がMbh2ゲノム領域に結合することを示した。以上の結果から小脳においてMbh2がMath1の標的遺伝子であることが明らかとなった(Kawauchi and Saito, 2008)。現在Mbh2遺伝子にLacZを付与したレポーター遺伝子を用い、小脳核ニューロンあるいは小脳顆粒細胞特異的なMbh2エンハンサーを解析中である。 3) Math1依存的分化カスケードの更なる同定 申請者は別の研究でMbh1、Mbh2の下流候補遺伝子を脊髄において同定しており(投稿準備中)、その結果を踏まえ、現在小脳において解析中である。
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