研究課題/領域番号 |
20700323
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
譚 春鳳 新潟大, 脳研究所, 助教 (40447610)
|
研究期間 (年度) |
2008
|
研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2009年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2008年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | 多系統萎縮症 / 核内封入体 / アルファーシヌクレイン / Cajal body / PML body / SUMO-1 |
研究概要 |
本年度に、多系統萎縮症(Multiple system atrophy, MSA)剖検脳および正常コントロール・疾患コントロール剖検脳(アルツハイマー病、パーキンソン病)の橋核神経細胞核内Cajal bodyの数・形態の変化を網羅的に検討した。また、nuclear bodyでもあり、核内蛋白質のユビキチン化とも深く関連するPML(promyelocytic leukemia)bodyも同法で検討した。その結果 : 1、正常コントロール群に、低齢剖検脳より、高齢剖検脳の神経細胞核内Cajal bodyが明らかに少なかった。2、正常コントロール症例群(同年齢群)に比し、MSA症例の橋核神経細胞内Cajal bodyの数は多く、サイズも大きい傾向を見いだした。3、正常コントロール症例群(同年齢群)に比し, アルツハイマー病例にもCajal bodyの数の増加やサイズの増大が認められたが、パーキンソン病例にはCajal bodyの明らかな変化が観察されなかった。4、MSA症例には、神経細胞核内封入体を有すると有しない神経細胞核にCajal bodyの明らかな差異が認められなかった。5、正常コントロール症例より、MSA症例においで、PML bodyの数は全体的に減少していたが、ごくまれに数が里常に増加した神経細胞核も見られた。また、時に核内封入体の形に変形したPML bodyや非常に大きくなったPML bodyも認められた。以上のより、1、Cajal bodyは核内病態に応じ、反応性に数や形態している可能性が考えられる。2、PML bodyは常に核内病態あるいは核内封入体のユビキチン化に応じて増え、一旦増加した後に減少した可能性が考えられる。
|