配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2009年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2008年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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研究概要 |
本研究では,坐骨神経結紮(PSNL)マウスおよびストレプトゾトシン誘発性糖尿病(STZ)マウスを用いて,中枢に生じる変化を比較し疼痛発症メカニズムの解明を試みた。脊髄では,PSNLマウス(2週モデル)ではミクログリアの顕著な増加が認められたが,STZマウス(2週モデル)ではミクログリア明らかな増加は検出できなかった。PSNLマウスの結紮側脊髄後角では、アストロサイトの増加傾向も観察された。PSNLマウスに生じる脊髄でのミクログリアの増加およびアロディニアは,ミノサクリンを結紮前から7日間反復投与することにより抑制された.しかしながら,ミノサイクリンを結紮後から反復投与した場合は,ミクログリアの増加およびアロディニアの抑制は見られなかった.このことから,ミクログリアの増殖を結紮後に抑制できれば神経障害性疼痛を治癒できる可能性が示唆された.一方,PSNLマウスおよびSTZマウスの大脳皮質帯状回II-III層およびV層錐体型細胞において,自発性抑制性シナプス後電流および微小抑制性シナプス後電流の特性に大きな差は見られなかった。以上の結果から,疼痛発症時における帯状回の抑制系はほとんど変化していないことが示唆された。
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