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生体内実働負荷波形を用いた骨の疲労特性評価-疲労骨折発生機序の解明-

研究課題

研究課題/領域番号 20700387
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 医用生体工学・生体材料学
研究機関近畿大学

研究代表者

山本 衛  近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (00309270)

研究期間 (年度) 2008 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2009年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2008年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
キーワードバイオメカニクス / 骨 / 微小損傷 / 蛍光染色 / 繰り返し負荷 / 疲労 / 実働負荷 / 生物・生体工学
研究概要

日常生活の歩行や運動時に作用する低レベルの負荷であっても,生体内の骨組織に微小損傷が発生することが知られている.この微小損傷は,骨の新陳代謝プロセスを制御しており,常に形成と吸収を繰り返して新しい骨に生まれ変わりながら,骨の機能が維持されている.すなわち,力学的負荷の作用による微小損傷の発生は,骨の健全性を保つために必要な現象であるといえる.しかし,微小損傷発生と生体内で作用する力学的負荷との定量的な関係や,疲労損傷の発生機序は十分に理解されていない.本研究では,ウシ大腿骨骨幹部より作製した皮質骨試料の骨軸方向に,非破壊的な過負荷を作用させ,その後に発生した微小損傷を蛍光顕微鏡を用いて観察した.試料には単一負荷を作用させる条件だけではなく,生体内の実働負荷の環境である繰り返しや静的の過負荷を作用させることで負荷様式の相違が微小損傷の発生に及ぼす影響について検討した.また,3種類の蛍光色素を使用した蛍光顕微鏡観察を実施することで,継続的に作用させた過負荷のもとで発生する微小き裂の進展の様子を調べた.微小損傷の観察は,骨軸方向に対して平行もしくは垂直方向の断面内で実施し,過負荷下での微小損傷発生の状況に関する基礎的知見を得ることを試みた.蛍光顕微鏡観察では,負荷の作用に対応して段階的に染色された微小損傷が認められ,損傷が進展していく過程を示す画像が得られた.また,各染色領域のき裂長さの計測結果から,微小き裂の進展に過負荷様式の相違による影響が認められ,単一過負荷よりも,繰り返しの過負荷や静的過負荷の場合で損傷が顕著となる傾向がみられた.さらに,過負荷を作用させた試料では,線状の微小き裂だけではなく,拡散性の微小損傷を示す領域も確認された.このような微小損傷の蓄積が,骨の自己修復能力を超える場合に,最終的に骨折を生じさせるような大きなき裂へと進展していくことが示唆された.

報告書

(3件)
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2010 2009 2008

すべて 学会発表 (10件)

  • [学会発表] 圧縮過負荷下で皮質骨に生じる微小損傷の形態評価2010

    • 著者名/発表者名
      松本祐樹, 山本衛
    • 学会等名
      日本機械学会第22回バイオエンジニアリング講演会
    • 発表場所
      岡山理科大学(岡山市)
    • 年月日
      2010-01-10
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 圧縮過負荷下で皮質骨に生じる微小損傷の形態評価2010

    • 著者名/発表者名
      松本祐樹, 山本衛
    • 学会等名
      日本機械学会第22回バイオエンジニアリング講演会講演論文集
    • 発表場所
      岡山
    • 年月日
      2010-01-09
    • 関連する報告書
      2008 研究成果報告書
  • [学会発表] 圧縮過負荷下の皮質骨で発生する微小損傷の観察2009

    • 著者名/発表者名
      山本衛, 松本祐樹, 中山裕隆
    • 学会等名
      日本実験力学会 The 9th Conference on Biomechanics
    • 発表場所
      九州大学西新プラザ(福岡市)
    • 年月日
      2009-10-31
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 骨組織に発生した微小損傷の蛍光顕微鏡観察2009

    • 著者名/発表者名
      山本衛, 松本祐樹, 中山裕隆
    • 学会等名
      日本非破壊検査協会平成21年春季大会
    • 発表場所
      アルカディア市ヶ谷(東京都千代田区)
    • 年月日
      2009-05-20
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 骨組織に発生した微小損傷の蛍光顕微鏡観察2009

    • 著者名/発表者名
      山本衛, 松本祐樹, 中山裕隆
    • 学会等名
      日本非破壊検査協会平成21年春季大会講演概要集
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2009-05-20
    • 関連する報告書
      2008 研究成果報告書
  • [学会発表] 繰り返し圧縮負荷を作用させた皮質骨で発生する微小損傷の蓄積2009

    • 著者名/発表者名
      山本衛, 松本祐樹, 中山裕隆
    • 学会等名
      日本機械学会第21回バイオエンジニアリング講演会講演論文集
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2009-01-23
    • 関連する報告書
      2008 研究成果報告書
  • [学会発表] 繰り返し圧縮負荷を作用させた皮質骨で発生する微小損傷の蓄積2009

    • 著者名/発表者名
      山本衛
    • 学会等名
      日本機械学会第21回バイオエンジニアリング講演会
    • 発表場所
      札幌市
    • 年月日
      2009-01-23
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] ラット脛骨および膝蓋腱に作用する力学的負荷の生体内計測2008

    • 著者名/発表者名
      山本衛
    • 学会等名
      日本非破壊検査協会平成20年秋季大会
    • 発表場所
      多賀城市
    • 年月日
      2008-11-06
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] 非破壊的応力下で皮質骨に発生する微小損傷の経時的変化2008

    • 著者名/発表者名
      松本祐樹, 山本衛
    • 学会等名
      日本機械学会第19回バイオフロンティア講演会講演論文集
    • 発表場所
      八王子
    • 年月日
      2008-09-25
    • 関連する報告書
      2008 研究成果報告書
  • [学会発表] 非破壊的応力下で皮質骨に発生する微小損傷の経時的変化2008

    • 著者名/発表者名
      山本衛
    • 学会等名
      日本機械学会第19回バイオフロンティア講演会
    • 発表場所
      八王子市
    • 年月日
      2008-09-24
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書

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公開日: 2008-04-01   更新日: 2017-05-19  

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