研究概要 |
本研究の目的は,正常な発話の一部に,人工的に吃音の中核症状を挿入し,その重症度を変化させることにより,吃音の中核症状と正常発話との聴知覚バウンダリーを明らかにすることであった。その結果,(1)連発性吃音(繰り返し)については,概して繰り返し数が2ユニット以上になることで,(2)伸発性吃音(引き伸ばし)については,概して引き伸ばしの長さが300msec.以上になることで,(3)難発性吃音(阻止)については,無声ブロック,有声ブロックともにその長さが200msec.以上になることで,聞き手の発話サンプルに対する反応が正常から吃音へと変化した。
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