研究概要 |
本研究は野球選手の打撃フォームを詳細に検討し,技能の向上を図る基礎的知見を得ることを目的とした.「上肢のキネマティクス的分析」では,ボトム側肩関節を「脇をしめる」ようにして内転および水平内転することがスイング速度を大きくした要因であることが示唆された.また,「左右各手のキネティクス的分析」の研究では,特にスイング前半から中盤にかけてバットヘッドが先に速度が増加しないような左右手の力を使っていることなどが明らかとなった.これは指導でいわれるヘッドを遅らせる動き,いわゆる「インサイドアウト」を両手の力によって行うことを示唆するものであり,指導の根拠を示すものである.
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