研究課題
若手研究(B)
本研究の目的は、日本における現行の都市再生政策の問題点を提起して、経済活性化と環境負荷軽減を両立させる日本型の都市再生政策の構築を目指すことである。そのために、GIS(地理情報システム)を援用しつつ、事業所や人口の空間的分布から地区間通勤流動量を推定するモデルを構築して、通勤流動の変化から温室効果ガス排出量をベースとする環境負荷の測定を行った。分析の結果、各都市圏において差異はあるものの、都心において垂直的な空間利用が急激に高度化している一方で、郊外において未だに都市的土地利用の拡大は止まっておらず、都市域全体としての環境負荷が高まり続けていることを明らかにした。今後の人口減少時代を踏まえた、都心と郊外とをリンクさせるより強力な都市圏政策が求められる。
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