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保育園園児におけるうわさ話の発達研究

研究課題

研究課題/領域番号 20730428
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 教育心理学
研究機関平安女学院大学

研究代表者

志澤 康弘  平安女学院大学, 子ども学部, 准教授 (60372603)

研究期間 (年度) 2008 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2009年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2008年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワードうわさ話 / 心の理論 / マキャベリ的知能仮説 / うわさ
研究概要

本研究では、保育園園児(4歳前後:42~57ヵ月齢)を対象に、幼児が行うそこにいない他者についての話題(いわゆるうわさ話)の分析を行い、幼児が他者をどのように理解しているか、また、幼児にとって会話によって情報交換を行うことがどのような意味を持つのかについて検討した。4歳児は心の理論(他者が自分とは異なる信念を持つことを理解すること)の理解が始まった時期であり、4歳に達する前に、うわさ話をするならば驚くべきことである。なぜなら、うわさ話は、聞き手が知っている誰かについて、聞き手が知らない内容を伝えることによって初めて聞き手にとって有益なものとなるからである。これに対して、心の理論を獲得していない段階では、自分が知っていることは他の人も同じように知っているものとして振る舞う。研究の結果、1.会話に含まれるそこにいない他者についての話題の割合は4.8%であった。2.4歳前後の1年間ではこの内容の発話量に月齢変化がみられなかった。3.明らかな男女差は認められなかった。4.誰についてのうわさ話をするのかを検討したところ、52ヵ月(4歳と4ヵ月)より後には相手が知っていると推測される者についてのうわさ話を行ったが、それ以前は相手が知らないと推測されるか、誰についてか特定せずにうわさ話を始めていた。これらの結果は、ことばが流暢になってすぐの4歳前後には、少ないながらも第3者についての話題を話すこと、第3者の話題についての発話量は、ことばや認知の発達に伴って増加するのではないこと、4歳になる前は聞き手にとって意味があるかどうかと関係なく第3者についての話題を話すことを示している。このことは、ヒトは第3者についての情報を会話によって交換するという、生まれながらの性質があると予測するDunbar(1996)の仮説を支持する。さらに、本研究の結果は心の理論を持つ時期になって、相手に有用な内容に話題が変化していったことを示しており、心の理論の発達時期について自然観察によって裏づけを与えた貴重なデータである。

報告書

(3件)
  • 2009 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (4件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] -4歳児のそこにいない他者についての話題の内容2009

    • 著者名/発表者名
      志澤康弘、日野林俊彦、南徹弘
    • 雑誌名

      日本心理学会第73回大会発表論文集

      ページ: 1098-1098

    • 関連する報告書
      2009 研究成果報告書
  • [雑誌論文] 3-4歳児のそこにいない他者についての話題の内容2009

    • 著者名/発表者名
      志澤康弘・日野林俊彦・南徹弘
    • 雑誌名

      日本心理学会第73回大会発表論文集

      ページ: 1098-1098

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [雑誌論文] 3-4歳保育園児の会話に占めるその場にいない他者についての話題の発達変化2009

    • 著者名/発表者名
      志澤康弘・日野林俊彦・南徹弘
    • 雑誌名

      日本発達心理学会第20回大会論文集

      ページ: 169-169

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [雑誌論文] 3-4歳保育園児の会話に占めるその場にいない他者についての話題の発達変化2008

    • 著者名/発表者名
      志澤康弘、日野林俊彦、南徹弘
    • 雑誌名

      日本発達心理学会第20回大会論文集

      ページ: 169-169

    • 関連する報告書
      2009 研究成果報告書
  • [学会発表] 3-4歳児のそこにいない他者についての話題の内容2009

    • 著者名/発表者名
      志澤康弘、日野林俊彦、南徹弘
    • 学会等名
      日本心理学会第73回大会
    • 発表場所
      於立命館大学衣笠キャンパス
    • 年月日
      2009-08-26
    • 関連する報告書
      2009 研究成果報告書
  • [学会発表] 3-4歳児のそこにいない他者についての話題の内容2009

    • 著者名/発表者名
      志澤康弘・日野林俊彦・南徹弘
    • 学会等名
      日本心理学会第73回大会
    • 発表場所
      立命館大学
    • 年月日
      2009-08-26
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 3-4歳保育園児の会話に占めるその場にいない他者についての話題の発達変化2009

    • 著者名/発表者名
      志澤康弘、日野林俊彦、南徹弘
    • 学会等名
      日本発達心理学会第20回大会
    • 発表場所
      於日本女子大目白キャンパス
    • 年月日
      2009-03-24
    • 関連する報告書
      2009 研究成果報告書
  • [学会発表] 3-4歳保育園児の会話に占めるその場にいない他者についての話題の発達変化2009

    • 著者名/発表者名
      志澤康弘・日野林俊彦・南徹弘
    • 学会等名
      日本発達心理学会第20回大会
    • 発表場所
      日本女子大目白キャンパス
    • 年月日
      2009-03-24
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書

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公開日: 2008-04-01   更新日: 2016-04-21  

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