研究概要 |
視覚・触覚間における形態情報統合の処理ステージを探ることを目的とした心理物理実験を行い,(1)情報統合は空間的注意が作用するよりも前の情報処理過程で行われることを示唆する知見を得るとともに,(2)視覚刺激の検出に及ぼす触覚フランカー刺激のクロスモーダルな文脈的修飾効果を見出した。以上を総合すると,視覚・触覚間における形態情報統合は,注意による選択が生じる前の比較的初期の知覚処理過程で生起し得ると考えられ,そこにはクロスモーダルに作用する知覚的体制化の処理が関与している可能性が示唆される。
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