研究概要 |
本研究は,米国の哲学者・教育学者であるデューイ(J. Dewey)が設立・運営に携わったシカゴ大学附属実験小学校(1896~1904年)(通称「デューイ実験学校」)の学校経営と教師の力量形成過程に焦点を当てた研究である。その主たる成果は以下の通り。 (1) 実験学校は前期(1896~98年)において支柱となるカリキュラムを構成し,後期(1898-1904年)においてはそれを基礎としながら,子どもの状況に対応した柔軟な形でカリキュラムをデザインしてきた。 (2) そうした過程で,ヤング(E. F. Young)との関わりを通して,実験学校では共同を通した自由を基底とする専門職としての教師像と,知性と共に「共感」を備えた「共感的教師」の存在が重要視されていた可能性がある。
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