配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2009年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2008年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
研究概要 |
岩澤理論といつのは,イテアル類群等の代数的な対象とゼータ関数の特殊値等の解析的な対象との関係をp進的に研究する理論である.岩澤理論においてはこれまで有理数体Qのp進円分拡大体の塔等,Galois群が可換群となるGalois拡大の塔について,拡大体達のイデアル類群と,そのGalois拡大のGalois群の表現でひねる事で得られるゼータ関数の特殊値をp進補間するp進ゼータ関数との間の関係が研究されてきた.非可換岩澤理論とは,Galois群が可換とは限らない場合に一般化して,代数側の対象と解析側の対象の関係を研究する理論である.本研究ではこの非可換岩澤理論の中でも局所理論を主に扱っている.円分拡大の可換岩澤理論において局所理論であるColeman巾級数の理論を用いて,局所単数の逆系から岩澤群環への写像を得る理論は重要であった.筆者は非可換拡大の場合にも,この理論に相当する写像の存在とその特徴づけを与える予想を以前にたて,これを部分的に証明する理論を得た.この予想をより詳しく述べると,p進Lie群GをGalois群とするQpの拡大体の塔で,ある条件を満たすものについて,その単数群のノルム逆系の群からK_1(Zp[[G]]_S)への写像である条件で特徴付けられるものが存在するという予想である.ここにZp[[G]]_SはZp[[G]]のある局所化である.2009年度はこの予想を支持する結果を,購入したパソコンを用いて論文に著し,投稿をした.更に,この予想をpで良通常であるGalois表現に対し,一般化する予想の定式化をほぼ得,これに対し,上記の結果に相当する結果が得られる事をほぼ示した(予想と結果について,最終確認をしている段階である).これらの内容について,国内の数論研究者と研究打合せ等を行った.
|