研究課題/領域番号 |
20740237
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
原子・分子・量子エレクトロニクス
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研究機関 | 独立行政法人情報通信研究機構 |
研究代表者 |
辻野 賢治 情報通信研究機構, 研究員 (40415849)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2009年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2008年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 光子検出器 / 量子最適受信機 / アバランシェフォトダイオード / 電荷増幅器 / 低雑音 |
研究概要 |
1. 平成20年度の研究目的 : (1)光子検出器の不完全性が実験結果に及ぼす影響の解析 (2)単一光子検出器の開発に着手 2. 研究実施計画 (1)光子検出器の入射光子数依存性について調査 (2)超低雑音電荷増幅器とシリコン・アバランシェフォトダイオードにより光子検出器の開発に着手 3. 研究実績の概要 (1)当初理論解析による方法を模索したが、今回は実際に模擬実験を行った。パルス化した狭線幅レーザー光を強度変調し、その信号を構築した最適量子受信機により測定した。最適受信機に組み込まれている光子検出器の実験パラメータは光子検出効率と暗計数率である。光子検出効率が低い場合、信号が来ても受信機は光子を検出できない場合があるため、誤り率は増加する。一方で、暗計数は信号が来ていない場合に受信機が検出シグナルを出してしまうため、この場合も誤り率は増加する。つまり、検出効率が高く、暗計数率が低い光子検出器が必要となる。しかしながら、一般の検出器において、検出効率と暗計数率には比例関係がある。次年度は定量的な評価を行う予定である。 (2)超低雑音電荷増幅器の性能について評価した。まず、電荷増幅器を用いて光子検出器を実現するためには、電荷増幅器が正確にアバランシェフォトダイオードから出力される電荷を読み出せる必要がある。この能力を調べるために、私は市販のアバランシェフォトダイオードを電荷増幅器に取り付け、微弱光を受信したアバランシェフォトダイオードから出力される電荷を電荷増幅器において読み出した。アバランシェフォトダイオード内で電子正孔対が1対生成された場合、その増倍分布の形状は明らかになっている。今回の実験で、その分布が再構成することができた。つまり、私が開発した電荷増幅器が正確にアバランシェフォトダイオードから出力される電荷を増幅できていることを確認できた。
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