研究概要 |
16電子ビス(シリル)ルテニウム錯体Aを触媒とした新しいヒドロシリル化反応(フェニル基置換アルキンと第三級シランとの反応による芳香環がシリル化された(E)-アルケンの生成)に関する研究を発展させ,次の(1)-(3)の成果を得た。(1)当該反応をいくつかのアルキンとシランの組み合わせに対して行ない,反応に対する基質の置換基効果を明らかにした。(2)AはアルキンC≡C三重結合のヒドロホウ素化反応の触媒となることがわかった。(3)Aのホスフィン配位子をN-ヘテロ環カルベンに変えた類縁体を合成した。その触媒活性を比較し,配位子の違いが反応性に与える影響を明らかにした。
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