研究概要 |
本研究では,マルチユーザー通信システムにおいて,最適化の技術を用いたデータレート向上アルゴリズムの構築を目指してきた.具体的には,最適解がFDMA(Frequency Division Multi Access)という性質をもつための条件を解析し,その性質を利用したアルゴリズムを文献[1]にまとめた.本論文は,情報理論で世界的にもトップクラスのジャーナルであるIEEE Transactions on Information Theory に2009年に採録され,2010年3月には,日本オペレーションズ・リサーチ学会より第5回文献賞奨励賞を授与して頂くに至った.また,マルチユーザー通信システムにおけるデータレート最適化とも深く関係する研究として,ゲーム理論と半無限計画の研究も推し進めてきた.これらの成果は文献[2,3]にまとめ,こちらもPacific Journal of Optimizationという新進気鋭のジャーナルや,SIAM Journal on Optimizationという最適化の世界で最高峰とされるジャーナルに採録されるに至った.以上の結果は,海外の学会等でも盛んに発表し,多くの科学者に興味をもってもらい,様々な議論をすることができた
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