研究概要 |
本研究では,まず,モデル予測制御を用いた移動ロボットの軌道生成において,ロボットの予測軌道が離散的であることから離散予測時刻間で衝突が起こる問題に焦点を当て,これを防ぐことを目的としたアルゴリズムの提案した.また,提案した手法を複数ロボットのフォーメーション制御に拡張し,予測時刻間で移動体同士の衝突回避,最適制御問題の可解性や閉ループ系の安定性の解析を行った.また,最適化問題を解くための分子限定法において,衝突回避問題の特性を考慮することにより,不必要な子問題の生成を抑え,最適化問題を解くための計算量を低減するアルゴリズムを提案した.また,従来の多くのフォーメーション制御手法では,リーダからの相対位置の指令値を各ロボットについて与える必要があり,ロボットの台数が増加すると困難になる問題を解決するため,ロボット群全体の重心の位置,向き,形状を特徴付ける抽象変数を導入し,オペレータによって与えられた軌道に対して,指定された幅を持つ経路を追従するようにロボット群の形状を自動的に変形させる制御手法を提案した.また,その制御手法の基礎となる,複数車両を直列に連結したヘビ型ロボットの先頭追従制御手法も提案した.さらに,これらの手法の有効性を計算機シミュレーションと実機実験により検証した.
|