研究概要 |
樹木抽出成分の中で効果的利用法の確立されていない,特殊な環構造を有するセスキテルペン炭化水素の酸素または硫黄との反応を調べ,その反応生成物の生理活性(抗害虫・抗菌活性)について検討した。その結果,カリオフィレン,フムレンは自動酸化によりエポキシドを,硫黄との反応によりエピスルフィドを容易に生成することを確認した。ロンギホレン,ツヨプセンは,特徴的な自動酸化生成物に変換されるが,硫黄との反応では,特別な挙動は示さなかった。各化合物の抗蟻・抗菌活性を検討した結果,元の炭化水素には活性は見られないが,自動酸化生成物,硫黄との反応生成物には顕著な活性が見られた。
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