研究課題
若手研究(B)
本研究では心不全患者における新たな心筋線維化治療の確立と臨床応用を最終目標とし、イソプロテレノール誘発心疾患モデルラットにおいてMMP阻害作用を持つドキシサイクリン(DOX)を投与し、MMPの発現・活性化を介した心筋線維化の調節機序について精査した。心疾患モデルラットでは、コントロール群に比較して有意な心肥大・心筋線維化がみられた。一方、DOXの投与は心疾患モデルラットの心肥大・心筋線維化を有意に低下させた。また、心筋におけるMMP-2の発現・活性は心疾患モデルラットにおいて有意に増加していたが、DOXの投与によって有意に低下した。以上のことから、MMP-2の発現・活性は心疾患モデルラットにおける心筋線維化の進行に重要な働きを持つことが示唆された。また、MMP阻害薬の投与は心疾患患者における心筋線維化を改善することが期待される。
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Biol Pharm Bull. 32
ページ: 1678-1682
130000116926