研究概要 |
MoO_2(acac)_2, (Ph_3P)AuCl, AgOTf からなる複合触媒はプロパルギルアルコールの水酸基転位反応を劇的に加速することを見出した。この反応は、室温でほとんどの場合1時間以内に進行し、幅広いα, β-不飽和カルボニル化合物が収率良く得られた。また、この転位反応の基質汎用性を検討する中で、金と銀化合物が触媒する分子内閉環反応を見出し、フラノン、フラン及びピロールの効率的合成法となった。さらに、固定化カチオン性金触媒の合成にも成功し、高い反応性を示した。これはろ過操作により容易かつ定量的に回収でき、4回まで使用できた。
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