研究概要 |
報告書らはシラボンドフェニル^[○!R](表面上の水酸基がフェニル基に置換されたシリカゲル)に140度のマクロウェーブ照射下,水銀アセテートを作用させると,フェニル水銀アセテートとしてシリカゲル表面上に水銀塩が担持できることを見出し,世界に先駆けて,再利用可能な固相担持性水銀反応剤:シラフェニル水銀トリフラートの調製に成功した.この固相水銀試薬は,アルキニルアミンからのインドール合成や,フラノイン環化反応,アリールイン環化反応,タンデム型多重環化反応,アリルアミノ化反応に対して高い触媒活性を示し,種々の多置換多環性化合物をフロー反応で合成することができた.また,タンデム環化反応によって調製した二,三環性ラクトンを藻類葉状体形成促進因子タルーシンの合成研究に活用することで,計10種の類縁体合成を達成した.また,マキヒトエ(緑藻類の一種)を用いた活性評価を行うことで,活性発現に不可欠な構造単位の特定や活性発現メカニズムの解明に迫る重要な知見を得ることに成功した.
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