研究課題/領域番号 |
20790155
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 独立行政法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
小林 弥生 独立行政法人国立環境研究所, 環境健康研究領域, 研究員 (00391102)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2010年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2009年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2008年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | ヒ素 / 代謝 / 解毒 / 酸化還元状態 / メチル化 / HPLC-ICP-MS / LC-MS |
研究概要 |
当該研究は、ヒ素の酸化がヒ素の解毒に関与していると推定し、ヒ素の代謝と体内動態を分析学的、毒性学的手法を用いて明らかにし、ヒ素の毒性軽減および毒性発現機構について、生体内におけるヒ素の酸化還元状態とメチル化という観点から解明することを目的としている。ヒ素の代謝にはグルタチオン(GSH)が重要な役割を担っている。ヒ素(As)-GSH抱合体の分解および酸化におけるGGTの役割をin vitroで調べたところ、GGTによりAs-GSH抱合体は毒性の高い3価ヒ素化合物へと分解することが分かった。また、GSHの分解に関与するγ-glutamyl transpeptidase(GGT)の新規阻害剤を用いて、ヒ素代謝におけるGGTの役割を調べたところ尿中にAs-GSH 抱合体が検出されることが分かった。GGTの活性阻害により、血漿および腎臓のGSH濃度が有意に上昇していた。As-GSH抱合体の腸管吸収における実験から、胆汁排泄されたAs-GSH抱合体は腸管から再吸収され、各臓器に分布する他、再度胆汁へ排泄されることが分かった。これらの結果から、GGTの活性阻害によるGSH濃度の上昇が,ヒ素の解毒機構と関連する可能性が示唆された。
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