研究課題/領域番号 |
20790156
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医療系薬学
|
研究機関 | 独立行政法人医薬基盤研究所 |
研究代表者 |
角田 慎一 独立行政法人医薬基盤研究所, 基盤的研究部 創薬プロテオミクスプロジェクト, サブプロジェクトリーダー (90357533)
|
連携研究者 |
堤 康央 大阪大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (50263306)
鎌田 春彦 独立行政法人医薬基盤研究所, 基盤的研究部・創薬プロテオミクスプロジェクト, 主任研究員 (00324509)
吉川 友章 大阪大学, 大学院・薬学研究科, 助教 (60432449)
|
研究期間 (年度) |
2008 – 2009
|
研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2009年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2008年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 薬物動態・代謝学 / ドラッグデリバリー / 共焦点顕微鏡 / 細胞・組織 / 蛋白質 / プロテオミクス / DDS |
研究概要 |
近年、細胞内オルガネラレベルでの疾患プロテオミクス研究が精力的に進められており、細胞内の特定領域において局在し、機能する蛋白質が次々と同定されつつある。そのため、これら細胞内蛋白質を標的とした安全かつ有効な治療法、すなわち、それら蛋白質自身を薬物として用いる、あるいは、それら蛋白質の機能を制御しうる蛋白質やペプチドを薬物として用いることが期待されている。本観点において、近年見出されたTATをはじめとする細胞内移行性を有するペプチド配列(CPP)は、細胞内への蛋白質・ペプチド等の送達キャリアとして有望である。しかしTAT-薬物複合体は通常、エンドサイトーシス経路で取り込まれ、エンドソームにトラップされることから、標的部位へ効率よく到達できず、その効果が大きく制限されている。 そこで本研究では、細胞内機能性ペプチド・蛋白質のキャリアペプチドとしてCPPを応用することに加え、エンドソームからの効率的エスケープ能、およびオルガネラターゲティング能を付加したインテリジェントなDDS、オルガネラターゲティング・システムの確立を試みた。これまでに細胞内導入効率と安全性に優れていたTATをCPPとして用い、エンドソームから細胞質内への移行のためにHA-TATを併用し、さらに細胞質から核への送達を達成するために核移行シグナルNLSを付与したオルガネラターゲティングシステムを構築した。モデル薬物として蛍光蛋白質、あるいは細胞内蛋白質の相互作用阻害ペプチドを用い、その動態と作用を検証した結果、細胞内オルガネラターゲティングが達成できていることを明らかにすることができた。本研究成果は、細胞内を標的とした新たな蛋白質・ペプチド療法の開発に貢献するものと期待される。
|