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一過性脳虚血後の神経細胞死に対する5型代謝調節型グルタミン酸受容体の関与

研究課題

研究課題/領域番号 20790212
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 薬理学一般
研究機関東京薬科大学

研究代表者

別生 伸太郎  東京薬大, 薬学部, 助教 (20408686)

研究期間 (年度) 2008 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2009年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2008年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード脳虚血 / グルタミン酸受容体 / リン酸化 / NMDA受容体
研究概要

本研究では, 一過性全脳虚血/再灌流(I/R)後の海馬CA1領域神経細胞死とNMDA受容体NR1サブユニットセリンリン酸化に及ぼすmGluR5の関与について検討した.
mGluR5拮抗薬であるMPEPを海馬CA1領域へ投与し, I/R後72時間目でこの領域に神経細胞が生じた. MPEPは濃度依存的にこの領域での神経細胞死を抑制した. MPEP30nmolの投与で最大の保護効果が得られた. 次に, I/R後の海馬CA1領域でNMDA受容体NR1サブユニットS890およびS896リン酸化の経時的変化を解析した. これらのリン酸化はI/R後1時間目から増大し, I/R後24時間目まで持続した. MPEP投与はI/R後増大したリン酸化NR1 S890量を43.1%減少させたが, リン酸化NR1 S896量には影響を及ぼさなかった.NR1 S890およびNR1 S896はPKCによりリン酸化される.I/R後のNR1セリンリン酸化機構を解明すべく, NMDA受容体が高密度に存在するシナプス後肥厚部(PSD)を単離し, PKC量をサブタイプ別に解析した.I/R後1時間目に海馬CA1領域で解析を行った結果, PKCγ量が1.7倍増大した. このI/R後のPSDへのPKCγの集積はMPEP投与により抑制された. 一方PKCα, PKCθ量はI/R後変化しなかった. これらの結果は, I/R後のS890リン酸化の増大にmGluR5を介したPKCγ集積機構が関与する可能性を示している. MPEPによる神経保護効果の発現メカニズムは明らかとされていないが, 一部は上記に述べたようなNR1リン酸化機構調節が働いていると考えられた. 以上, 本研究はI/R後の海馬神経細胞死機序の一端を解明し, mGluR5アンタゴニストが有用な脳虚血保護薬となり得る可能性を提示した.

報告書

(1件)
  • 2008 実績報告書

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公開日: 2008-04-01   更新日: 2016-04-21  

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