研究概要 |
自律神経失調症のモデル動物であるSARTストレスラットでは,意識下・麻酔下ともに持続的な低血圧と頻脈状態にある。また,体位変換刺激により起立性低圧(OH)を容易に発現することが認められている。このOHに対するアドレナリンα1受容体刺激薬Phenylephrineの影響を検討した。SARTストレスラットにおいてPhenylephrineを静脈内へ持続投与すると,体位変換刺激によるOHに改善効果が認められた。このことから,SARTストレスラットのOH発現には交感神経系の調節障害が一つの原因であることが示唆された。
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