研究課題
若手研究(B)
この度の我々の研究は、腎機能と、冠動脈疾患におけるプラークの性状の関連性を調べることであり、主に冠動脈のhistologyとの相関性が強い、integrated-backscatter intravascular ultrasound (IB-IVUS)を用いて検討することである。今回の研究を行った結果、昨年度に既に報告したように、スタチンを内服していた患者では、PCIを行う病変のプラーク性状について関連性を発見した。具体的には、スタチンを継続投与されていた患者では、冠動脈形成術(percutaneous coronary intervention : PCI)を行うような狭窄度の厳しい冠動脈内プラークにおいて、lipidの割合が少なく、fibrousが多いということであった。これは、元々スタチンを内服している患者がPCI中の事故が少ないということがかねがね報告されていたが、その機序を説明するものと考えられる。本年度で、更に本来の目的である腎障害今回の研究成果を論文で報告した。腎機能の指標である糸球体ろ過量と、冠動脈プラークの性状に関して関連があり、糸球体ろ過量が低下するにつれて、lipidの割合が多く、fibrousが少ないということである。一般的にそのような冠動脈プラークは急性冠症候群を発症させる可能性がある不安定プラークと関連することが知られており、腎障害患者における心血管イベントの増加と関連性があるのではないかとのことで、注目されている研究結果が出た
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