研究概要 |
遺伝子解析(統合失調症、うつ病) 我々は、case-control研究でPDE4B遺伝子のイントロン7と8の間の3SNP(rs2180335, rs910694, rs472952)とそのハプロタイプが統合失調症に関連を見出し、論文で発表した(J Psychiatr Res, 200843 : 7-12)。更にエクソン上のmissense mutationを調べるため、関連領域のシークエンスを行ったが、新たなmutationは見つからなかった。 また、他の精神疾患との違いを調べるため、PDE4B遺伝子と大うつ病との関連を調べた。末梢白血球のmRNAの発現にうつ病患者と健常者で有意な違いを認めたが、case-control研究では有意な関連は認めなかった。この結果は学会と論文で発表した(Am J Med Genet B Neuropsychiatr Genet. 2008[Epub ahead of print])。 脳形態画像との関連 統合失調症患者30名、健常者25名のVBMを用いた脳形態画像と3SNP(rs2180335, rs910694, rs472952)との関連を調べたが、有意な関連は認めなかった。 認知機能との関連 現在もBACSのデータを集積中である。患者データが100症例を超えた時点で解析する予定にしている。
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