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ナビゲーションガイド下経頭蓋磁気刺激の気分障害への治療応用と治療反応性の予測因子

研究課題

研究課題/領域番号 20790854
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 精神神経科学
研究機関横浜市立大学

研究代表者

中村 元昭  横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (50464532)

研究期間 (年度) 2008 – 2010
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2009年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2008年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード経頭蓋磁気刺激法 / 気分障害 / ニューロナビゲーション / 前頭前野 / 神経可塑性 / 灰白質体積 / ニューロモデュレーション / 薬物治療抵抗性
研究概要

目的:薬物治療抵抗性の気分障害に対する反復性経頭蓋磁気刺激法(rTMS)の安全性、有効性と治療反応性を検討する。神経画像を用いてrTMS前後での脳形態の変化を調べる。
方法:単極性及び双極性のうつ病を対象としてrTMSを計10セッション施行。刺激頻度は20Hz又は1Hzで、刺激強度は安静時運動閾値の90-100%、週の総パルス数は5000とした。頭部MRIと超音波によるナビゲーションを用いて前頭前野背外側面(DLPFC)を刺激した。
結果:被験者51名(平均年齢:48.2歳、男36名、女15名)の中でrTMS開始前のハミルトンうつ病評価尺度(HAM-D)は12.9±4.6点で、rTMS終了後は8.0±5.1点であり、有意な改善を認めた(Z=5.88,p<0.0001)。治療前後で50%以上の改善を認めた群は41.2%で、25%以上50%未満の部分改善群は29.4%で、25%未満の非改善群は29.4%であった。前頭葉機能の改善も認められた(言語流暢性:Z=2.62,n=40,p=0.009)。重篤な有害事象は認められなかったが、33.3%において一過性に軽度~中等度の頭皮痛を認めた。治療反応性の予測因子としては年齢や運動閾値に加えて臨床像との関連が推測された。rTMS前後の脳形態変化は刺激部位である左DLPFC(t37=5.53,p<0.0001)を中心として前帯状回などにおいても灰白質体積の増加が認められた。さらには刺激部位を中心として両側DLPFCにおいて拡散係数の低下を認めた(t20=8.12,p<0.0001)。改善群と非改善群を比較した場合に、改善群において左DLPFCの体積増加と拡散係数低下が認められた。
結論:非盲検デザインではあるが、ナビゲーションガイド下rTMSの安全性と有効性が示唆された。rTMS後の灰白質の体積増加や拡散係数低下はrTMSによる神経可塑性変化を示唆する所見であり、抗うつ効果発現との関連が示唆された。

報告書

(2件)
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 学会発表 (4件) 図書 (1件) 備考 (2件)

  • [学会発表] Therapeutic application of navigationguided repetitive transcranial magnetic stimulation (rTMS) to major depression and rTMS-induced alteration of gray matter volume2010

    • 著者名/発表者名
      中村元昭
    • 学会等名
      北米神経科学会(SfN 2010)
    • 発表場所
      San Diego Convention Center (San Diego, CA, USA)
    • 年月日
      2010-11-15
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] Navigationguided repetitive transcranial magnetic stimulation (rTMS) applied to major depression and rTMS-induced increase of gray matter volume2010

    • 著者名/発表者名
      中村元昭
    • 学会等名
      第29回国際臨床神経生理学会(ICCN2010)
    • 発表場所
      神戸国際会議場(兵庫県神戸市)
    • 年月日
      2010-10-28
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 反復性経頭蓋磁気刺激法(rTMS)の気分障害に対する治療応用2010

    • 著者名/発表者名
      中村元昭
    • 学会等名
      第32回日本生物学的精神医学会
    • 発表場所
      リーガロイヤルホテル小倉(福岡県北九州市小倉)(招待講演)
    • 年月日
      2010-10-08
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] ナビゲーションガイド下反復性経頭蓋磁気刺激法(rTMS)の気分障害に対する治療応用2009

    • 著者名/発表者名
      中村元昭
    • 学会等名
      日本臨床神経生理学会
    • 発表場所
      北九州市
    • 年月日
      2009-11-20
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [図書] 「前頭葉眼窩皮質OFCの構造と機能」(分担)専門医のための精神科臨床リュミエール21巻「精神疾患の臨床と前頭葉」2010

    • 著者名/発表者名
      中村元昭
    • 総ページ数
      16
    • 出版者
      中山書店
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://www.kinkou.org/rTMS.html

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://www.kinkou.org/rTMS.html

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書

URL: 

公開日: 2008-04-01   更新日: 2016-04-21  

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