プレキシン・セマフォリンの変異解析と精神神経疾患との関連解析

• 研究課題/領域番号: 20790870
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 精神神経科学
• 研究機関: 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター
• 研究代表者: 藤井 崇 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所・疾病研究第三部, 流動研究員 (10450610)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2010
• 研究課題ステータス: 完了 (2010年度)
• 配分額: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円); 2010年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円); 2009年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2008年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
• キーワード: 臨床精神分子遺伝学 / Plexin / Semaphorin / 脳神経疾患 / 神経科学

研究概要

本研究では軸索ガイダンス分子、plexin、semaphorinファミリーに焦点を当て、精神疾患との関連を調べた。まず、NCBI dbSNPデータベースと論文からsemaphorin、plexin、neuropilinに対してアミノ酸置換を伴うSNP28種類を選出した。その中で、統合失調症患者500人以上、健常者群900人以上を対象とした関連解析において、SEMA3Dのアミノ酸置換型変異Lys701Gln(rs7800072)のGln701アリルが、発症に対してプロテクティブな効果を持つという結果が得られた(p=0.0069)。紐M430についてはtagSNPを選出し、さらに解析を進めたところ、特定のハプロタイプ(rs2190208-rs1029564-rs17159614-rs121176601)が統合失調症の発症と有意に関連した(p=0.00001)。これら一連の解析結果はplexin、semaphorinファミリーが精神疾患の発症と関係が深いことを示唆する結果であった。

研究成果

• [雑誌論文] Possible association of the semaphorin 3D gene (SEMA3D) with schizophrenia. (2011)
  • 著者名/発表者名: Fuiii T, Uchiyama H, Yamamoto N, Hori H, Tatsumi M, Ishikawa M, Arima K, Higuchi T, Kunugi H
  • 雑誌名: J Psychiatr Res. Jan;45(1) ページ: 47-53
• [雑誌論文] Possible association of the semaphorin 3D gene (SEMA3D) with schizophrenia. (2011)
  • 著者名/発表者名: Takashi Fujii, et al.
  • 雑誌名: J Psychiatr Res. 巻: 45 ページ: 47-53
  • 査読あり
• [雑誌論文] Sexually dimorphic effect of the Val66Met polymorphism of BDNF on susceptibility to Alzheimer's disease : New data andmeta-analysis. (2010)
  • 著者名/発表者名: Noriko Fukumoto, Takashi Fuju (double first authers), et al.
  • 雑誌名: Am J Med Genet B Neuropsychiatr Genet. 153B(1) ページ: 235-42
  • 査読あり
• [雑誌論文] 大うつ病性障害とエンドフェノタイプとしてのHPA系の遺伝子解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 藤井崇、功刀浩
  • 雑誌名: 分子精神医学 10 ページ: 33-39
• [雑誌論文] p75NTR as a therapeutic target for neuropsychiatric diseases. (2009)
  • 著者名/発表者名: Fujii T, Kunugi H
  • 雑誌名: Curr Mol Pharmacol. Jan;2(1) ページ: 70-76
• [雑誌論文] P75NTR as a Therapeutic Target for Neuropsychiatric Diseases (2009)
  • 著者名/発表者名: Takashi Fujii, Hiroshi Kunugi
  • 雑誌名: Current Molecular Pharmacology 2 ページ: 70-76
  • 査読あり
• [雑誌論文] ストレス (2008)
  • 著者名/発表者名: 藤井崇、功刀浩
  • 雑誌名: Clinical Neuroscience 26 ページ: 908-909
• [雑誌論文] 薬物トランスポーター遺伝子ABCB1の多型は抗うつ薬の治療効果を予測する (2008)
  • 著者名/発表者名: 藤井崇、功刀浩
  • 雑誌名: 分子精神医学 8 ページ: 364-365
• [雑誌論文] (* double first authors), Sexually dimorphic effect of the Val66Met polymorphism of BDNF on susceptibility to Alzheimer's disease : New data and meta-analysis.
  • 著者名/発表者名: Fukumoto N, Fuiii T, Combarros O, Kamboh MI, Tsai SJ, Matsushita S, Nacmias B, Comings DE, Arboleda H, Ingelsson M, Hyman BT, Akatsu H, Grupe A, Nishimura AL, Zatz M, Mattila KM, Rinne J, Goto Y, Asada T, Nakamura S, Kunugi H.
• [学会発表] Possible association of the semaphorin 3D gene (SEMA3D) with schizophrenia. (2010)
  • 著者名/発表者名: Takashi Fujii, et al.
  • 学会等名: Neuro2010
  • 発表場所: 神戸コンベンションセンター
• [学会発表] Possible association of the semaphorin 3D gene (SEMA3D) with schizophrenia. (2010)
  • 著者名/発表者名: Takashi Fujii, et al.
  • 学会等名: Neuro2010
  • 発表場所: 兵庫県 神戸コンベンションセンター
• [学会発表] BDNF遺伝子の機能多型val66Metとアルツハイマー病発症との女性特異的関連 (2009)
  • 著者名/発表者名: 藤井崇, 他
  • 学会等名: 日本人類遺伝学会第54回大会
  • 発表場所: 東京(グランドプリンスホテル高輪)
  • 年月日: 2009-09-26
• [学会発表] Sexually dimorphic effect of the Val66Met polymorphism of BDNF on susceptibility to Alzheimer's disease. (2009)
  • 著者名/発表者名: Takashi Fujii, et al.
  • 学会等名: 第32回日本神経科学大会、名古屋
  • 発表場所: 名古屋国際会議場
• [学会発表] BDNF遺伝子の機能多型Val66Metとアルツハイマー病発症との女性特異的関連 (2009)
  • 著者名/発表者名: 藤井崇, 他
  • 学会等名: 日本人類遺伝学会 第54回大会
  • 発表場所: 東京(グランドプリンスホテル高輪)
• [学会発表] Sexually dimorphic effect of the Val66Met polymorphism of BDNF on susceptibility to Alzheimer's disease (2009)
  • 著者名/発表者名: Takashi Fujii, et al.
  • 学会等名: 第32回日本神経科学大会
  • 発表場所: 名古屋(名古屋国際会議場)
• [学会発表] 代謝型グルタミン酸受容体遺伝子とうっ病の発症脆弱性・治療反応性との関連 (2008)
  • 著者名/発表者名: 功刀浩、藤井崇, 他
  • 学会等名: 第41回精神神経系薬物治療研究報告会
  • 発表場所: 大阪府豊中市千里ライフサイエンスセンター
  • 年月日: 2008-12-05
• [学会発表] 代謝型グルタミン酸受容体遺伝子とうつ病の発症脆弱性・治療反応性との関連 (2008)
  • 著者名/発表者名: 功刀浩、藤井崇, 他
  • 学会等名: 第41回精神神経系薬物治療研究報告会
  • 発表場所: 大阪府豊中市千里ライフサイエンスセンター
  • 年月日: 2008-12-05
• [図書] 大うっ病性障害とエンドフェノタイプとしてのHPA系の遺伝子解析、分子精神医学,10 (2010)
  • 著者名/発表者名: 藤井崇、功刀浩
• [図書] ストレス、Clinical Neuroscience (2008)
  • 著者名/発表者名: 藤井崇、功刀浩
• [図書] 薬物トランスポーター遺伝子.4β081の多型は抗うっ薬の治療効果を予測する、分子精神医学 (2008)
  • 著者名/発表者名: 藤井崇、功刀浩
• [備考] ホームページ等
• [備考] 日経BP社「BDNFのVal66Met多型は女性ではアルツハイマー危険因子、国立精神・神経セが世界16機関からタイピングデータの協力得る」2009年9月29日
  • URL: http://biotech.nikkeibp.co.jp/bionewsn/detail.jsp?newsid=SPC2009092968033
• [備考]
  • URL: http://www.ncnp.go.jp/topics/091002_bdnf.pdf
• [備考] 日経BP社 「BDNFのVal66Met多型は女性ではアルツハイマー危険因子、国立精神・神経セが世界16機関からタイピングデータの協力得る」2009年9月29日
  • URL: http://biotech.nikkeibp.co.jp/bionewsn/detail.jsp?newsid=SPC2009092968033
• [備考]
  • URL: http://www.ncnp.go.jp/topics/091002_bdnf.pd