研究課題
若手研究(B)
膵癌は予後不良な癌腫の1つであり、唯一の根治治療は外科的切除のみである。外科的切除をした膵癌患者の予後を最も規定する因子がリンパ節転移であることから、本研究では凍結膵癌切除標本を用いて、膵癌細胞のみをマイクロダイセクションし、そのRNAを用いて網羅的遺伝子発現解析を行った。そのマイクロアレイデータをリンパ節転移あり群となし群で比較し、リンパ節転移特異的な遺伝子群の同定を行った。その結果、膵癌においてリンパ節転移サンプルで高発現を認めたのが29遺伝子、低発現を認めたのが17遺伝子であった。これらの遺伝子群を免疫染色解析によるタンパク発現解析を行った結果、リンパ節転移あり群で高発現を認めたのはMUC17、LI-cadherin、XKであった。また低発現を認めたのはAP2αであった。さらに多変量解析においても、膵癌リンパ節転移に関与していたのは、MUC17高発現とAP2α低発現であった。
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