研究課題/領域番号 |
20790989
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
小林 俊郎 山口大, 医学部附属病院, 助教 (20448294)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2009年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2008年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 臨床 / シグナル伝達 / 循環器 |
研究概要 |
大動脈解離は、突然発症し死に至る、原因不明の疾患である。発症を予測する事は不可能で、発症すれば侵襲的な外科的治療以外に有効な治療法はない。本研究は、angiotensin(AT)II-transforming growth factor(TGF)-β系シグナルに着目して大動脈解離の発生機序を解明することを目的とし、発症予防や再発予防のための薬物療法の開発に繋げようとするものである。 本年度の実施計画は、以下の2点であった。 (1) 大動脈解離組織の部位別によるATII-TGF-βシグナル活性 大動脈瘤解離症例の手術時に、大動脈組織を部位別に採取し、組織切片標本とした。対照として、冠動脈バイパス時の正常大動脈壁を用いた。解離症例の大動脈組織は、中枢側の解離が及んでいない部位でも弾性線維の破綻と消失が軽度認められた。同部位では、TGF-β活性化の指標であるリン酸化型Smad 2(P-Smad 2)が強く発現していた。さらに、動脈壁の炎症と組織破壊を制御すると考えられているシグナル分子c-Jun N-terminal kinase(JNK)の活性化型が共在していた。 (2) 大動脈解離組織におけるATII-TGF-βシグナル活性の役割 TGF-βシグナル系の特異的阻害剤をヒト大動脈脈解離組織の培養実験系で用いる予定である。本年度は、ヒト大動脈瘤組織の培養実験系でTGF-βシグナル阻害剤の作用を確認し、組織培養実験系を確立した。
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