研究課題/領域番号 |
20791015
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
森重 真毅 大分大学, 医学部, 助教 (60381050)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2009年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2008年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 脳腫瘍 / 浸潤 / 分子標的 / 神経膠芽腫 / 増殖因子 |
研究概要 |
脳腫瘍において、臨床的に悪性度を規定しているものは、その浸潤能にある。そこで、浸潤過程のできるだけ根幹を成す分子の候補として、分子量G蛋白質であるArf6の解析を分子生物学的手法により検証した。Arf6及び制御分子の蛋白質の発現は、神経膠芽腫細胞株のIn vitroでの浸潤活性と相関することを確認した。Arf6及びArf6制御因子に対するsiRNAによって神経膠芽腫細胞株での浸潤能は抑制され、AMAP1の相互作用のインターフェースに作用するpeptide及び低分子化合物によっても神経膠芽腫細胞株の浸潤能は抑制された。臨床検体での免疫染色における検討を行ったところ、Arf6及びArf6制御因子のなかで、免疫染色が可能であったAMAP1は神経膠芽腫にも発現されていることが確認された。さらに腫瘍細胞が正常脳へ浸潤していく局面で高発現されている傾向が観察された。また、再構成系を用いた免疫沈降法などでArf6活性の上流因子としてEGFRの関連が示唆されており、約40-50%に増幅や過剰発現が観察されている神経膠芽腫において非常に興味ある知見といえる。従って、上記研究結果よりArf6を介した分子メカニズムは神経膠芽腫の浸潤局面においても特異的に機能している可能性が高いと考えられ、神経膠芽腫に対する治療としての新たな分子標的となりうることが示唆された。
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