研究課題
若手研究(B)
神経幹細胞は胎生期だけでなく成体脳においても存在が認められ、最近は成体の大脳皮質においても神経幹細胞の存在が少数であるが報告され始めており、我々はこの大脳皮質に存在する神経幹細胞に注目した。大脳皮質損傷直後において損傷周囲に分裂能を持つ細胞が増殖するが、それらの細胞はOlig2陽性細胞であり、その後、アストロサイトに分化していることが明らかとなった。Olig2陽性細胞は発生・発達期において神経細胞およびオリゴデンドロサイトに分化することが報告されているが、さらに今回の結果より大脳皮質損傷時においてアストロサイトにも分化することが判明した。これらのことから、olig2陽性細胞は多分化能を持つ細胞であり、周囲の環境により分化が制御される可能性が考慮される。
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