研究課題/領域番号 |
20791219
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
池田 頼彦 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (20423949)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2009年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2008年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | バイオフィルム / 急性中耳炎 / 難治化 / 中耳炎 |
研究概要 |
近年、無莢膜型インフルエンザ菌(Nontypeable Haemophilus influenzae : NTHi) のバイオフィルムが、中耳炎の難治化に影響を与えることが報告されている。抗菌薬の抗菌作用の指標として頻用されるMICは試験管内における浮遊菌に対する効果を示しており、臨床的効果と乖離することが少なくない。最小バイオフィルム抑制濃度(minimal biofilm eradication concentration : MBEC) はバイオフィルムを形成した細菌の抗菌薬に対する感受性を表したものである。種々の抗菌薬の臨床的有効性を示す指標として、NTHiに対するMBECを検討した。方法は、小児急性中耳炎症例から分離されたNTHi株を96ウェルプレートで培養し、バイオフィルムを形成させた。段階希釈した抗菌薬を加え、バイオフィルムに対する抑制効果および殺菌効果を検討したところ、MIC測定による感受性に比べ、バイオフィルム状態の細菌は抗菌薬に対して非常に強い抵抗性を示した。マクロライド系やニューキノロン系抗菌薬では、臨床的に効果が期待できる濃度においてMEBCが得られたので、マクロライド系やニューキノロン系抗菌薬の急性中耳炎に対する有用性が示された。
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